Finalのもろもろ所感

実写映画見てきました。やべええええもんをキメてしまいました。
はい、Finalと銘打ったるろ剣実写最終章の前編的な。

狭っ苦しい電車の座席に腰掛けているま縁の、いるだけで目が吸い寄せられる存在感たるや。
カメラが寄ったとき、こんな男くさい美男子の縁が薫殿とすけべしてるとか正気じゃいられねえって思っていました。
あ…マントしてないんだってちょっこしがっかりした気持ちも吹き飛んでました。蒼紫様のマントがとても最高でした。
縁の戦闘スタイル、ほれぼれするほどかっこよかったです。ああいう手足を存分に使った戦闘スタイルがしぬほど好きなので脳天からしびれまくりでした。逐一足癖悪くて、勢いをつける仕草一つも洗練されていて、縁はとても強いんだなって視覚で納得していました。いやー足癖が悪い!
斎藤さんも説得力のあるかっこよさでしたね…。のっけからかっこいいが氾濫してた。
電車に乗っていると密告があって〜というくだり、結局どなたの意図だったのでしょう。縁が実写の張を内通者として使えるかどうか試したのかな。でもそうなると斎藤さんはじめ警察がちょっと間抜けすぎてしまう気が…。原作の張さんがナイスガイなので解釈違いも辛かったです…。縁を釈放する際に条約云々の話があり、対外的な処置に関しては仕方ないにしても、後々東京を荒らし放題にされてしまった理由としては弱いんじゃないかなあと首をひねりました。
なにより斎藤さんはどこまでもかっこいい人なので、若造の縁なんか一蹴してしまうと思うのです。
花嫁御寮を祝福するかのような東京の街並みがとても凝っていてうっとりしていたら、薫殿と弥彦のやりとりで心臓を打ち抜かれました。生意気な弥彦に年相応に言い返しちゃう薫殿がものすごく好きなので、実写でもきちんとやってくれたのが胸が苦しくなるほどうれしくて。弥彦が薫殿を甘えていい人だと認識してるのほんと尊い…狂おしいほど好き…。
薫殿の瞳に、剣心に恋している様が隠しようもなく現れていて、なんてかわいい女の子だろうと失神しかけました。
ドレスについて話している左之助と恵さんもとてもよかったです。
警察署にて指南しているところの薫殿もいちだんと凛々しくてすてきでした。
でも今振り返れば、おそらくここらへんから、実写剣心がなんか違うんじゃないかってちらちら不安になってきた気がします。前川さんと話すときの態度とか声の調子とかが…なんかこう…もっと心がこもった話し方をする人だろうって。
とても濃密であっというまの時間でした。たしかに原作全部を描いていては尺が間に合わない。それでも原作を再現しようと制作者様方は頑張って下さった。それはよくわかるんです。ただその取捨選択で、都合上仕方なかったとしても、かなしくなるくらいやさしい人である剣心を変えないでほしかったと思うのはまた別の感情。
シモーヌは薫殿と縁に夢中ではありますけれど、剣心がないがしろにされたのはしんどいです…。
赤べこで牛鍋を囲むとこの薫殿と弥彦がやっぱり尊くてかわいかった。
あちってしてる薫殿があまりに薫殿らしくて、そうそう、薫殿はこんな女の子なんだよ、こんな風にかわいらしいお嬢さんなんだよと感謝で胸がいっぱいで。
これから赤べこは…って展開がわかっていたのに女性が爆風で吹き飛ばされて、え!?ってびっくりした。
次々と運ばれてくる怪我をした人達、燕ちゃんの痛々しい姿。そりゃ、最新兵器を使用されてけが人は出なかったってのはご都合主義かもですが、鯨波さんが結果的に市井の人々は傷付けてないことのほうが大きいはずです。
恵さんが薫殿と弥彦が帰ったって言ったのもええー!?ってのけぞってしまった。
薫殿はぜったいに怪我人を放っておかないし、弥彦は燕ちゃんにずっと声をかけているよ。
実写でなにがいちばん辛かったって、怪我を負っている人がいても登場人物が慌てていないのがしばし散見されることでした。ぞっとした。まさか主にそれがほかでもない剣心だとは思うめえよ…。
原作通りに前川道場と署長さん宅襲撃があります。乙和さん意外に強くてびっくりです。剣心が戦うとこほぼ初見でしたが、見事な殺陣だけではなく蹴ったりもして実用的な戦い方をするんですねきゃーきゃーそういう戦闘スタイル大好き!
いやあかっこよかった。左之助の戦闘シーンなかったのはがっくりしちゃった。番神さんっぽい人と拳と拳の熱い戦いが見たかったです。
ところで「人誅→→」ではなく「人誅→↑」って発音なのですね日本語むずかしい。
剣心を待ち構えている縁のお茶目さにフフってなりました。橋から飛び降りて着地のヒーローポーズしてるのかわいい。
縁が宣戦布告するとき、もっとニヤニヤしてほしかったなあ。へらへらしてきょとん顔もして突然キレ芸発揮したり情緒バグってるのが縁らしさだと思うのですよ。薫殿といるときは一気に愛想のない青年に戻ってしまう落差が超絶カタルシス。
あれどこらへんだったかしら…恥ずかしながらどんどん忘れてしまっているので前後してたらすみません。
弥彦が強くなろうとしていると理解している薫殿が完全に解釈一致〜〜〜好き好きかわいい大好き〜〜〜うなじがうつくしすぎる〜〜〜縁と結婚してくれ〜〜〜って心の中で成年済の主張が始まってた。
縁は見もしなかったけれど、弥彦と薫殿こそが、どうあがいても取り戻せないけれど、縁がいちばん見つめなければいけないものだった。縁は見もしなかったけれど。
過去の話は…ここらへん抜きには語れなくてすごい重要なのは理解して…いますが……やっぱつれぇわ……。
薫殿が悲しんでくれて胸が苦しかった。このやさしい女の子がしあわせになれない道理は無い絶賛モンペ発揮しちゃう。
恵さんが薫ちゃんに姉御風吹かせるのほんといいですね…めぐかお天然記念物指定して全力で丁重に保護していこう…。
あの、実写剣心は薫殿のことちっとも大切じゃない風に見えてしまって、なんでこの人冷たいんだろうもっとわかりやすく薫殿のこと大事にしてくれお願いだから。
蒼紫様が操ちゃんに付き添っているの、にこにこしちゃいますねうふふ。蒼紫様って呼ぶ声がたいへんめんこい。
蒼紫様ほんっとすてきでした。めためたにかっこよかった。御頭の覚悟とカリスマ…マントがべらぼうに似合う…小太刀二刀流お強いさすがです…マントがひらひらしてる…ここで退場なんてもったいない…マント枠は蒼紫様だった…。
操ちゃん大活躍でしたし、せっかくだから薫殿が戦ってるとこが見たかったです。薫殿と弥彦だけ戦いの見せ場がないのは不公平でしょうずるいずるい。
あくまで縁はふらっと立ち寄ったかんじなのに、新年を迎える準備で活気にあふれた道場が、冷え冷えしていく。
縁が、明るい場所の真ん中にいる薫殿しか目に入ってなかった。
まいにちげんきに縁薫結婚しねえかな〜ガハハ!って妄言ぶちかましてますがあんなに薫殿しか目に入ってない縁がいるなんてアーッ体格差がすっげえやべええ縁背中がたくましいな薫殿体ちっちゃウワーッ低い声で薫殿と話してる薫殿が必死に気力を振り絞って縁を止めようとしてるヒィーッ薫殿に触ってる気絶させるのも心持ちやさしめな手つき!!!!
この雄全開の縁と薫殿がおセックスするんだなって完全に気が狂いました。スーパー脳みそグリッチバグタイム。
薫殿を守ろうしてくれて、体を張って門下生の人を守ってくれた左之助はすごく左之助で、誰よりもかっこよかった。
縁と左之助の戦闘力差については議論の余地がありまくると思いますけれども異議あり!
薫殿をかばおうとした弥彦も男前すぎて。あしらわれてしまうんですが薫殿を連れて行かれたって悔し泣きしてくれる。
左之助と弥彦が薫殿を大切にしているのがこれでもかと凝縮されていて天に感謝を捧げずにいられなかった。
縁が持ってきた袋は屍人形ではありませんでした。薫殿の死に顔を見ずに済んでほっとしてしまった。
それにしたって…薫殿しか見ていない縁の熱っぽい目…縁薫の可能性が爆誕してた…薫殿を奪り(とり)にきてた…。
見慣れない部屋で薫殿は目を覚まします。
布団しっかりかけてあげてるててて手厚い〜〜〜薫殿がぼうっとしてるの解釈一致〜〜〜逃げるときの怯えかたが説得力ありすぎる〜〜〜薫殿の怖がってる表情最高ですもっとちょうだい〜〜〜陸続きだった孤島じゃないんか〜〜〜い。
これまたとんだ正月になってしまいました。薫殿と縁はいっしょに年越しカウントダウンしたなんて。えっっ。
距離の詰め方がもう完全に男女の濡れ場で修羅場。ライフはゼロよ!
このとき縁が薫殿に種々様々な感情をぶつけるんですがあまりに薫殿に心を預けすぎていて縁薫結婚しちゃってる。
縁が明るくて居心地よさそうな部屋に薫殿を寝かせてたって事実だけで限界突破してるのに縁と薫殿がキ、キ、ちゅーは済ませてるんでしょ?そうだよ!みたいな。
一騎当千の対集団戦を魅せてくる戦いももちろんすごかったです。八時だよみんな集合さあここからクライマックスが始まるよって熱量にひたすら圧倒されました。
剣心と縁が対峙すると、叫び声や銃声、轟音がぱっと消えて静かになるんです。剣心と縁が戦い始めて息を吐き肉を打ち剣を弾く音が異様に高く聞こえるのに、一人でいる薫殿がまた無音の中に置かれるんです。鳥肌が立ちました。
薫殿が縁の部屋で待っててくれてた…薫殿が…縁のために…。
Finalの主役は縁でした。
もともと縁は剣心と戦うという広義的な意味(薫殿にした酷い仕打ちはもってのほかですが)では敵役でしたが、見ている側が単純明快に敵だと認識するのは難しい人です。実写の縁がとんでもなく魅力的で素敵だったのは全力で頷いてしまいます。ま縁ほんっとかっこよかった。満を持して上着脱いだときははあ〜って溜息でちゃった。ごつごつしてた…。
折れた倭刀を捨てるときのへえ、みたいな仕草、首の角度、ベストオブ縁。
剣心と縁は生涯わかりあえなくてそれはもうしょうがない。でも剣心がクールなのはやっぱりなんか違うーうーうー。
想像していた4倍は縁薫ぽいんつありすぎるこんなにもらっていいのかしら罪の味って薄まったメロンソーダ味なんて詩も読んじゃうらりらりら。
とどめの一撃は縁が薫殿を見ながらかばってしまったこと。
繰り返しますね。
縁が薫殿に視線を向けながら明確に自分の意思で守ってた。
はーーーーーーー縁薫結婚しねえかなーーーーーーー!!!!!!!!!
死んじゃうって泣いてるような薫殿の声は一切耳に入ってないくせに縁が薫殿のこと見てた……地獄で死を覗いている縁と現世で日々を精一杯生きている薫殿の間に芽生えたものがあった……こんなに縁と薫殿を描いてくれるなんてどっこにもお知らせなかった……これで終わりじゃないんですよ……しんじられます……? 縁はこのあと自分は必要とされていなかったって元々いた地獄よりどん底に落ちるんですけど、すぐ手を伸ばせるところに薫殿の手紙があるんです……薫殿のあたたかさがあふれる手紙を縁はたしかに手に取っている……なんだこれ暗喩なのかな……縁という孤独な青年に光の中から薫という少女が手を差し伸べたとき凍りついた時間がゆっくりと動き出す的な……???
おおきい不満こまかい文句はたくさんあったはずなのに怒濤の縁薫ラッシュがすごすぎてブラックアウト。
ウェイクッドレネゲイド(レネゲイド)……無敵時間がはじまる。

公開されても映画館には足が向きませんでした。いや〜でもな〜とぐずぐず腰が上がりませんでした。
シモーヌはみんなきゃっきゃっ話題にしてる月9ドラマのおもしろさもわからない輩なんです。三次元はとにかく苦手で。話題に混ぜてもらえなくてがっかりしょんぼりするのでチャレンジし、好きとか嫌いとかもめてる辛い…人間関係がこじれてしまって大変だな…実写見なくても地球が滅亡するわけじゃないし…などと考えていました。
いやでも、よく考えたら時代物のドラマは大好きなんです。
だから、実写も、数ある時代物の一つと思えばよかったのですが、なんか食わず嫌いしてました。
三次元は見ないでおこうと謎のマウンティングかましてたんです。
少なくとも、Finalは、そういう思い込みこだわりがまったく要らなかったと猛省してます。野暮でした。
エンドロールが終わった瞬間に妹と拍手喝采満場一致の縁薫だった!が口から飛び出していました。
ヲタク声でかいビークワイエットステイ落ち着けって思ったんですがあの興奮を吐き出さずにいられませんでした。
あそこまで縁薫すぎるの見てしまって興奮しない縁薫の民なんているんですか!?
めちゃくちゃ縁薫でしたヤバイものをキメてしまった。
見てみてってやさしく背中押してくれる方がいなかったらノールックパスしてましたほんとにありがとうございます。
エンターテイメント作り慣れてる人達の手で作られたものはこういう代物になるんだなあって。いやあの違うんです、評論家ぶるつもりはまったくなくて、ただただ縁薫が最高だったって言いたいだけなんです。
とにかくいちばん警戒していたのが、薫殿がないがしろにされてるということでした。
人様の感想を読んでは、つまり薫殿が大事にされていないんだこんちくしょうふざけんな薫殿を軽んじていい風潮なんか必殺パンチ(弱攻撃)でぶったおしてやるかんな!ってむかむかしていました。実写でも薫殿は薫殿でした胸をなで下ろしました杞憂でした。まさか剣心がクールすぎてへこむ日がくるとは思わなんだ。主人公縁だったけど。
手放しにいい子でほがらかで気持ちがやさしくて、他人の悲しみを自分のことのように悲しんでしまって、強くあろうと自分に強いてしまって自分のことをおろそかにしがちな薫殿がすごく好きで、でもそんなにがんばらなくていいんじゃないかしら薫殿が薫殿のことに手一杯だってだれも責められない、急いで大人にならないでいい最優先するべきは薫殿の気持ち、肩の力を抜いて生きようよだって君はまだたったの17歳じゃないかって。
がんばっている薫殿がとてもかわいいものすごく大好き。けれど肩肘張らずにいてもいいのにとハンケチ噛んじゃう。
薫殿がファザコン抜ける前だったのもしんどい話です。たぶん、お父さんがかっこよくて理想で恥じない娘でありたいと、父親も普通の人なのだとわかる前だったのだろうなって。
そこがとてもかわいいのですけれど。たっぷり愛されて育ったかわいいお嬢さんなのがいとおしくてたまりません。
そういう薫殿にとくになにも求めないのが縁なのがたまげすぎて椅子から転げ落ちます。ウワーッ!


  • 2021.06.05